山本亜耕建築設計事務所北海道札幌市西区発寒12条3-8-5 |
株式会社丸稲武田建設北海道札幌市北区新川2条5-7-14 |
北海道札幌市「発寒(はっさむ)の家」2
太陽SUNの300mm断熱の住まいでエネルギー消費量を1/7に
「発寒の家」では壁、屋根・天井のすべてに太陽SUNが採用されていますが、これは従来商品より10%高い断熱性能や軸間へ納めやすい施工性の良さといった「R3.0」の特長が「魅力的に映った」(山本亜耕さん)ことが決め手になりました。
その他、設計面では、日当たりが良い2階の南面をすべて開口部とし、暖かな太陽の光を室内に取り込む工夫を施しています。断熱性の高い樹脂性のパッシブハウス用サッシ(PHaグレード)を採用するとともに、窓の外側に日射をコントロールするレイヤー(層)を設けています。一番外側の格子は、下半分を外からの視線をカットできるように細かく、上にいくにしたがって太陽の光を取り込めるように粗くしています。また、窓の外側には外付けの電動ブラインドをつけて入ってくる光の量を調節することができます。そのほか、コールドドラフトの解消に照明やテレビの熱を利用できる設計になっています。
こうした仕様・工夫により「発寒の家」のQ値は 0.7 と超高性能。冬季6カ月間のエネルギー消費量は灯油消費量換算で198?と、北海道で一般的な半年間の使用量1,500?と比べて7分の1程度で済むという超省エネの住まいになっています。プラン面でもさまざまなアイデアが具体化されています。例えば漬物づくりなど断熱を施さずに冬の寒さを利用したり楽しめる温冷庫、趣味を楽しむ空間としても活用できる4.5㍍程度の奥行きを持つ大きな土間などが設けられています。また、2階は北海道らしい大空間のLDKとし、家族みんなが集まれる居心地のよいスペースとなっています。北海道の厳しい自然環境に配慮しながらも、「発寒の家」には快適に毎日の暮らしが楽しめるさまざまな仕掛けが施されています。
山本氏が語る「住まいづくり」1
300mm断熱で省エネ、健康、安全を提案
私は壁に300mm厚の断熱を施工する住まいづくりに取り組んでいます。工法は発泡系断熱材を外張り断熱で使用するタイプ、繊維系断熱材と発泡系断熱材を組み合わせて施工するタイプ、繊維系断熱材による充填断熱タイプの断熱スタイルが異なる3つのタイプを考え、条件によって使い分けてきましたが、これまではやはり繊維系と発泡系断熱材を組み合わせたタイプが多かったのが現状です。
しかし、パラマウント硝子さんの新商品は断熱性が従来商品よりも高いうえ、施工性もよく、これなら安心してすべて繊維系断熱材を採用した300mm断熱が行えると思いました。現在、新たに3棟の現場が進んでいますが、これらにもすべて太陽SUNを採用しています。
建物の省エネ性を高めるためには、高効率給湯器や太陽熱温水器などを採用する方法もあるとは思いますが、建物の断熱性能を高めることが基本だと思っています。
私は300mm断熱について、省エネ面だけではなく、健康面や災害時への備えと言う面からも、お客様にご提案しています。ヒートショックを防止するために、しっかりと断熱して室内の温度格差を解消することが重要となります。ヒートショックが要因と思われる死亡率の調査結果によると、高気密・高断熱住宅が普及している寒冷地は低く、温暖地域の割合は高くなっています。今後、高気密・高断熱の健康面に対する効果に注目が集まってくるのではないでしょうか。
さらに災害に対する備えとしても役立ちます。昨年11月に登別で約5万6000戸が停電し、約300人が寒さに耐え切れず避難するという事故がありました。停電しただけでこれだけ多くの方が避難を強いられるのが現実なのです。300mm断熱の住宅は室温が無暖房でも14℃以下には下がらず、復旧まで自宅で過ごすことができます。
山本氏が語る「「住まいづくり」2
300mm断熱で省エネ、健康、安全を提案
建築家は目に見える範囲のデザインを重視しがちですが、デザインと性能・機能を両立させなければ良い住宅とはいえません。私は、デザインと性能・機能を高い次元で両立させたいと強く思っています。
断熱をしっかりと行った高性能で、かつ視覚的なデザイン面でも魅力がある住宅を増やしていく取り組みを進めて行きたいと思っています。そうした住宅が増えていけば、より豊かな社会になるのではないでしょうか。
武田氏が語る「「住まいづくり」
300mm断熱のイメージで差別化を
注文住宅の請負事業では、当然、お客様の求めに対応していきます。300mm 断熱を希望する方もいれば、断熱は200mmだが熱交換換気システムを入れてトータルのQ値を300mm厚と同等にしてほしいという方もいます。しかし、今、丸稲武田建設は“300mm断熱 ”というイメージが浸透してきており、差別化につながっています。
今のお客様は自ら多くの情報を収集して行動されており、昔ながらの営業活動を非常に嫌がります。
こうしたなかで現場見学会などは行っていますが、むしろ情報発信に力を入れています。ホームページに300mm断熱の家など自分の建てた住宅をアップしたり、勉強会の様子をアップしたりしています。また、住宅雑誌などで積極的に露出を図っています。
300mm断熱の第一人者であることを強く訴求し、知っていただきたいと思っています。
工務店として生き残っていくためには、自信を持ってアピールできる“ ウリ ”をつくることだと思います。そのためにこだわっているのが、いかに断熱性能を上げて、それを低いコストで実現するかということです。 今後は、さらにレベルをもうワンランク高め、お客様からもっと指名いただけるようになりたいですね。
「発寒の家」のお施主S様
この快適さは体感した人しか分からない
私は、東日本大震災の教訓を踏まえて、省エネ・節電型の住宅をつくりたいと思っていました。オール電化といった過度に電気に頼る生活ではなく、ペレットストーブやガス給湯暖房など、エネルギーの分散も考えていました。
それらを十分に機能させ、なおかつコストを低減するためには、高気密・高断熱が不可欠だったのです。建築家の山本亜耕さんとは、あるイベントで偶然知り合いました。そこで山本さんは高気密・高断熱住宅がいかに電気料金や灯油代を低く抑えられるかを熱心に説明してくれました。
また、札幌やニセコで実際に建築した住宅にも案内していただき、オーナーの方から住み心地の良さも確認できました。実際の設計では、それまで暮らしていた住宅の2階の陽当たりが良かったため、陽差しを最大限に活かしてほしいとお願いしました。
その結果、2階のリビングには、幅5m、高さ3.5m余りの窓(イタリア製高性能サッシ)を取り入れ、性能だけでなく豪華さも演出できました。風呂場の吹き抜け、ガラス張りに似た透明壁にも満足しています。暖かさはもちろんですが、ほこりがたたず、湿度も一定です。この快適さは体感した人でなければ分からないでしょう。
暖房コストの低減にも非常に満足しています。
パラマウント硝子工業株式会社
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copyright © PARAMOUNT GLASS MFG.Co.,LTD. 2004
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北海道札幌市「発寒(はっさむ)の家」1
太陽SUNの300mm断熱の住まいでエネルギー消費量を1/7に
北海道札幌市で広がる壁の断熱厚み300mmの住まいづくり。新商品の太陽 SUN「R3.0」「サンツーバイ4.0」が、その300mm断熱の住まい「発寒の家」(S様邸)に採用されました。「発寒の家」は「太陽 SUNR3.0」、「サンツーバイ4.0」の採用第1号事例となります。
「発寒の家」は、北海道で活躍する環境建築家の山本亜耕さん(山本亜耕建築設計事務所 代表)が設計し、地元のビルダーである丸稲武田建設さんが施工しました。山本亜耕さんと丸稲武田建設さんは300mm断熱の住まいづくりの実績が多数あり、現場見学会の開催やホームページや住宅雑誌での掲載などで積極的に情報発信しています。こうした活動によって地元でも300mm断熱の第一人者として知られる存在になっています。
「発寒の家」は、壁に300mm厚のグラスウール断熱材を施工するなど高い断熱性能を持つとともに、南面に大きな開口部を設けて太陽熱を上手に取り込んだのが特長です。
施主のS様ご夫妻は子育てが終わった50歳代。家を注文するに当たってのご要望は、東日本大震災の教訓を踏まえて省エネ・節電型の家だったそうです。過度に電気に頼らず、エネルギーの分散を図るためにも、高気密・高断熱に優れた住宅を求められたのです。
この「発寒の家」の壁と屋根・天井の断熱材のすべてに太陽SUNが採用されました。壁の断熱材の構成は外壁側に140mm、軸間は105mm、さらに室内側に50mmの3層。50mmの断熱層はベーパーバリアの内側に設けられています。配線などの施工でベーパーバリアを傷つけないための工夫です。屋根・天井は100mm厚の商品を4層にした約400mm厚になっています。山本亜耕さんと丸稲武田建設さんが手掛ける300mm断熱の住まいで断熱材は、繊維系断熱材と発泡系断熱材の組み合わせが多く採用されてきました。